よく巷ではホワイトカラーのほうが格が上でブルーカラーワークを下に見る風潮がありますよね。
スーツを着たサラリーマンが上で、作業服を着た現場で働く人が下、みたいな。
ここ数十年でデジタル化、オンライン化が進みスーツを着て仕事をする人の割合は増えてきたように感じます。
実際に、昭和5年には880万人だった第三次産業の人口は
平成17年には4100万人になっています。
しかしながら僕は、ホワイトカラーワークのキラキラ感は今後薄れて行くんじゃないかなと思っています。
そもそもホワイトカラーワーク(第三次産業)は社会にとって実際に価値を生み出しているものは少ないからです。
例えば広告。
ある企業が商品やサービスを宣伝するために広告を利用しますよね。
この場合、商品やサービスを提供している会社が利益を上げているから広告が成り立つ訳ですよね。
ホワイトカラーワーク(第三次産業)の多くは、実際にモノやサービスを提供している第一次産業や第二次産業が生み出した価値に乗っかっているに過ぎないのです。
価値の余剰を頂いているわけです。
しかし、この10数年で日本は、いや世界は大きく変わりました。実業に従事する企業よりも、ものを作らず情報やサービスなどの形のない商売が大きく伸びています。ヤフーやグーグルと言う会社名は知っていても、彼らがどのような仕組みで利益を出しているのか、私には良く理解できません。さらに金融機関も企業などへの貸し出しにより地道な口銭を稼ぐよりも、投資から投機へとギャンブルのような金融商品を生み出し、大きな利益を出しています。私はこれは明らかに「虚業」であると思います。実業が低迷し、虚業が幅をきかせる時代になってしまいました。
近年、ホワイトカラーに従事する人が労働者のほぼ過半数近くになり
仕事=ホワイトカラーというイメージを持つ人もいるかと思います。
それは何を意味するかと言うと、
ホワイトカラーに従事する人の価値が下がるということです。
仕事の需要量に対して、ホワイトカラーに従事したい人の供給量が上回る状態になるからです。
需要と供給の関係でホワイトカラーで働く人の賃金は低く推移していくでしょう。
一方でブルーカラーはどうでしょう。
仕事の需要量に対して、ブルーカラーに従事したい人の供給量が足りていないですよね。
現場で仕事をしている人を見かけたら何歳くらいか気にしてみてください。
40代以上がほとんどです。
場合によっては60代くらいの人もいます。
若者がホワイトカラーに流れるのでブルーカラーの人手は足りていません。
今ブルーカラーに従事している人たちが高齢化してきたらブルーカラーワーカーの価値は今よりも上がるはずです。
ここまで色々と見解を述べてきましたが、実際のところはどうなるか分かりません。
ホワイトカラーの仕事が価値を生み出していないと言っても、実際に生み出している価値以上の値付けがなされているのが現状です。
コンサルや広告、金融などなど、、、
今後様々なイノベーションが続いていけばホワイトカラーの価値は保たれていくかもしれません。
でも僕はそういった流れが加速すればするほど、現実で製品を生み出したりサービスを提供する価値は上がっていくと思います。
どれだけスマートフォンが普及しても実際に会って話す価値は変わりません。
どれだけインターネットが普及しても自分が住んでる家の価値は変わりません。
なぜなら人間の身体は現実世界に結びついているので、ネットがいくら便利になっても現実で得られる体験には敵わないのです。
そういった視点を持って仕事選びをしてみても良いかもしれないですね。
ホワイトカラーワークだけが全てじゃないですよ。